催眠療法(ヒプノセラピー)は、共通してカウンセリングをしながら、該当者の心の問題を探っていき、その上で誘導催眠にて推測される過去のトラウマや、恐怖、怒り等を作り出すきっかけを見つけていく効果的な方法です。 原因がわからなければ何も対応できませんが、結果からある程度の原因を推測し、検証するやり方はある程度理にかなったやり方ともいえます。 しかし、国が定めた国家資格はなく、現在日本の医師資格を取る過程において催眠療法を学ぶ必要はありません。催眠療法のシステムを学ぶ上で、2~3日の講習だけで資格が取得できる場合もあり、そのような資格だけで誘導催眠を行うのは大変危険な状態でもあります。 催眠療法を受ける場合、心理療法士の資格を持っていたり、経験が豊富なカウンセラーを選ぶ必要があるでしょう。
かの有名なthe Beatlesで有名なジョン・レノンは、アルバム「ジョンの魂」制作時にプライマルスクリーム(原初療法)というものを体験しているようです。 アルバム「ジョンの魂」はthe Beatles解散後初めてのジョンのソロアルバムで、Beatles解散後平和運動も行いながら制作されたアルバムです。
ジョンが行ったアーサーヤノフ博士の「プライマルスクリーム(原初療法)」は誘導催眠により、ジョンの抱えている葛藤や、恐怖・不安等のきっかけ部分(根っこ部分)まで対抗し、その時の感情を味わい、吐き出させるというものでした。 幼いころに消化できなかった感情を一気に吐き出させるというものです。 感情を味わい、消化することで、初めて成長の一歩をたどることができるということです。
ジョンの場合、その根本の原因は父や母への憎しみ・恨みだったと言います。ファンの間では有名な話で、当時両方を受けた時に床に転げ回り「お母さん!」「お前なんか死んでしまえ!」と叫んだそうです。 幼いころの年齢に対抗し、その時生きるために無視をしていた感情と向き合ったということです。 私たちは幼いころの記憶はあまりありません。対抗催眠により、その原因を探り当てることができるのです。 しかし、アーサーヤノフ博士がジョンの姿をカメラに収めようとするとジョンはしらけてしまってその療法をやめてしまったそうです。 その治療結果や体験からでしょうか、アルバム「ジョンの魂」内に収録されている「マザー」という曲はプライマルスクリームの叫びそのものになっています。 ジョンはその後、治療の効果はなかったと語っていますが、プライマルスクリームがなければこの曲は生まれなかったでしょう。 私たちは忘れてしまったその過去にこそ、大切なものを持っているのかもしれません。 現代、私たちは前に、前に、進むが故に大切なものを置き去りにしているのではないでしょうか? 過去の上に現在がつながり、現在の上に未来がつながるのです。 土台の過去は大切なものと言えるのではないでしょうか?
催眠療法を調べていくと、「前世療法」に行きつくことがあります。 え?前世?? と、驚く方もいると思います。前世があるかはこの際どうでもいいことなのですが、1988年、アメリカのブライアン・L・ワイエス博士が「前世療法」という本を出版しました。 この本の中で博士はキャサリンという、うつ・恐怖症・パニック障害等の症状があり、大変苦しんでいる記しています。 博士は、キャサリンのために年齢退行を繰り返し、多くのトラウマを解消してきましたが、一向に症状が良くなりません。 ほとほと困った博士は、半ばあきらめたように 『あなたの恐怖症の原因となっている出来事までさかのぼりなさい』と指示をしました。
すると、どうでしょう。キャサリンの生まれる前の4000年前の中近東での出来事を語り始めたというのです。
ワイエス博士は前世など全く信じていなかったのですが、この出来事により、『信じざるを得ない』状況になったのです。 キャサリンはその後、前世と思われる人生をただ思い出していくうちに、彼女の症状が軽減されていき、ついには完治していった経緯が紹介されています。
年齢退行の中に偶然発見された「前世療法」ですが、 何故か前世と思われるイメージを体験するだけで、得られる効果があります。 現在、この技法は様々な問題を抱えた人の状況に有益な対処法として、大きな注目を集めています。
本当に前世なんてあるのか?多様な憶測はありますが、 たとえそれが前世であっても前世でなくても、ほとんどの人がそのイメージを体験し、 その結果心身的な状況が好転するという事実があるのです。